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2024/04/27

フランス滞在記9

 2年前に西宮に戻ってきてから一切乗っていない。ブランクがあることだし、電動自転車にも慣れていない。しかも全く知らない異国で乗るのだ。当然、恐る恐るの運転となった。





 最後尾につけて行ったのだが、前とは大きく離され、一度はぐれてしまったほどである。大阪と違って、自転車走行の規則が随分とキッチリしているようだ。それをアドリブで守りながら運転するわけだが、すぐ隣を猛スピードの自動車がビュンビュン通り抜けていく。「パリは運転が荒い」ということなのだろうけれども、自動車が獣のようだ。ほぼすべての車のどこかが凹んでいる。一様に砂埃にまみれていて、日本で見る車の姿とは異なるように思った。そんな獰猛な獣は荒ぶりながら走り抜ける。





(おそるおそる。)



自転車の道が確保されているのでそこを走行すればいいのだが、そのスレスレを獣が走っていくものだから、恐くて仕方がない。それでも前の自転車に離されないように一生懸命漕がなくてはいけない。スリル満点のライドとなった。




「とにかく無事に自転車の旅を終えなければならない」これが筆者の至上命題となった。筆者だけではない。前を行く演出の増田さん、俳優の村上さんももちろん無事に、何事もなく、ホテルに帰ってもらわないといけない。道案内や会話は全て2人に任せっきり。全くの役立たずではあるが、せめて無力な同伴者として2人の安全を絶対に確保しなくてはいけない。そういうことを思いながら自転車の旅を続けた。



写真1枚目
ヴェリブというレンタサイクル。24時間コースというものを選択している。しかし24時間乗り放題、ということではない。24時間以内に、一回あたり最大45分を六回まで。このあたりが難しいところ。パリのいろいろな場所にこの自転車が置いてあって、時間内にどんどん乗り換えて行くのである。


写真2枚目

凱旋門に自転車で到着した。この凱旋門近辺こそ、獣たちが最も荒々しい場所であって、本当にヒヤヒヤしっぱなしであった。獣たちはテンションが上がってしまうのだろうか。それにしても凱旋門は壮観であった。自転車でここに到着して写真撮影をしている人は他にはいなかった。少し自転車を離れた時、他の観光客がすかさず我々のマネをして自転車にまたがって写真におさまっていた。



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この記事を書いた人

西宮市で演技レッスンをしています愚禿堂“グトクドウ“の中野です。愚禿堂“グトクドウ“は、演劇を体験してみたい方向けにワークショップを開催したり、すでに俳優として活動しておられる方にはマンツーマンでのレッスンをさせていだく演劇教室です。演劇を習い事の一つとして選択していただけるように日々研究をしています。

フランス滞在記92
フランス滞在記92
フランス滞在記93
フランス滞在記94

2024/04/26

フランス滞在記8

1月21日(日)も早朝に目覚めてしまった。フランスと日本の時差は8時間。フランスが8時間遅れている。



 例えばこれを書いているのはフランス時間で朝の8時17分。その時日本は16時17分。フランスで眠りにつく深夜1時頃は、日本は朝の7時頃。つまり、いつも起きる時間帯に眠っているわけだ。体内時計はある程度正確のようで、深夜1時のフランスで眠りについても、どうしてもすぐに起きてしまう。「オレは時差ボケなんかならないぜ」と凄んでいたが、確実に時差ボケである。





 とにかく早朝に起きてしまってそこから眠れないものだから、もう起き上がるしかない。目覚めているけれども確実に睡眠時間は足りていない。でも眠れない。この状況をどうにか打開しようとこの日も暗い中早朝散歩をしようかと思ったが、残念ながら雨である。散歩は諦めて東浦さんとホテル下のパン屋さんにだけ出向き、本日はショソン・オ・ポムを買った。








 さて本日は自由行動の日。昨日のうちに遠慮しておいたのだが、どうもそういう機運にならなかった。なんだか「自転車で観光名所に行こう」というようなことになっていて、筆者だけヌクヌクとホテルにいるなんてことは出来なさそうである。




 そういうわけで、自転車を借りるためのアプリをダウンロードすることになり、それをあれこれといじっている。なんだか決済の段階でうまく行かないようだ。天気もすぐれないことだし、このまま行かないことになってもいいんじゃないかと思っていたが、そう思った矢先に決済がうまく行ったらしく、出かけることになった。




 せっかくなので前向きに考えようと思う。こういう機会でもないと筆者は何も見に行かないのだ。連れ出して頂いたと思って有り難く頂戴することにしよう。



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西宮市で演技レッスンをしています愚禿堂“グトクドウ“の中野です。愚禿堂“グトクドウ“は、演劇を体験してみたい方向けにワークショップを開催したり、すでに俳優として活動しておられる方にはマンツーマンでのレッスンをさせていだく演劇教室です。演劇を習い事の一つとして選択していただけるように日々研究をしています。














フランス滞在記82
フランス滞在記82
フランス滞在記83
フランス滞在記84

2024/04/24

フランス滞在記7

 昼食後は、パリの中心地に出かけた。ルーヴル美術館、パレ・ロワイヤル、オペラ座、そのあたりを見学した。私の頭ではどこがどこか判別がつかないどころか、ほとんどが難波の髙島屋もしくは神戸大丸に見えるばかりである。本当にこの貧困なイメージの泉はなんとかしなくてはいけないのだが、もう手遅れなのかもしれない。



 この日のメインは何と言っても会場の下見。オペラ座近くの「ワークショップイセ」さんにご挨拶に行くのである。日本酒店と飲食店を通りを挟んで向かい合った店舗で経営なさっている。その飲食店のスペースをお借りして、芝居は上演されるのである。



 お店のカウンターもそのまま使う。カウンター内に客席を置くのだそう。お店のカウンターを使用した演出もあるので、ほとんど目の前にお客さんがいることになる。想像しただけで刺激的である。ワークショップイセの中澤さんとひとしきり打ち合わせをして、超満員のメトロを駆使して、ラ・デファンスに帰ってきたのであった。
 


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フランス滞在記72
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フランス滞在記74

2024/04/23

フランス滞在記6

必死に書き留めたメモは以下である。


19日(金)
来仏、チェックイン

20日(土)
買い出し、パレ・ロワイヤル見学、
17時半ワークショップイセ見学

21日(日)
自由行動


22日(月)
オブニンへの支払い
夕方からワークショップイセで仕込みシミュレーション&稽古



23日(火)
9時兵庫県パリ事務所(ワークショップイセの近く)表敬訪問
13時食事会
夕方からワークショップイセで稽古


24日(水)
11時日本文化会館表敬訪問
仕込み・ゲネプロ・本番①・バラシ

25日(木)
11時ポンピドゥセンター見学
仕込み・本番②・バラシ

26日(金)
13時食事会
仕込み・本番③・バラシ

27日(土)
フランスの演劇人と会う
仕込み・本番④・バラシ

28日(日)
朝、シャルル・ド・ゴール空港へ



 これらをライングループに送り、再編集してもらって、全体の予定とした。



 スケジュールの話が一段落したその後は、昼食タイムとなった。買ってきたばかりのパスタを湯がき、アラビアータパスタソースにトマトを入れ、茹でたパスタと和える。コンテチーズとフランスパンも添えて、豪華な昼食となった。


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西宮市で演技レッスンをしています愚禿堂“グトクドウ“の中野です。愚禿堂“グトクドウ“は、演劇を体験してみたい方向けにワークショップを開催したり、すでに俳優として活動しておられる方にはマンツーマンでのレッスンをさせていだく演劇教室です。演劇を習い事の一つとして選択していただけるように日々研究をしています。


フランス滞在記62
フランス滞在記62
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2024/04/22

フランス滞在記5


 店員さんはまるで入国審査官のようにムスッとしている。笑顔がまるでない。我々もなんだかシュンとしてしまう。レジはIKEAでおなじみのタイプであるが、商品を半ば放るように渡してくる。




 どのレジを見ても同じようである。なんでこんなにムスッとしているのだろう。東浦さんがカード決済に熱中している間、袋詰をようやく終えて立ちすくんでいる我々に向かって、そのムスッと店員さんは、ノンバーバルで面白いジェスチャーをなさった。筆者は目を疑った。ボスがカードに気を取られている間に、我々部下に向かってこっそり面白いことをしてくる。



 その動きが何を表すのかはわかりかねたが、独特のホスピタリティを感じるには十分であって、今までの仏頂面が前フリだったのではないかとさえ思わされた。ボスのカード決済がうまく行ったあとは、レシートを放り投げながら力強く親指を立てて我々を見送ってくれた。


 ホテルに戻ってきて、フランス滞在中の計画を話し合った。何かと忙しくなりそうである。月曜日からは稽古スタートの予定。大阪壮行公演とは勝手が違うので、もう一度いろいろな確認が必要なのである。




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