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2024/05/06

フランス滞在記14

 2024年1月23日(火)

 やはり早朝に起きてしまう。4時か5時には目が覚めて、それっきり眠れない。ふと左を向くと東浦さんもすでに起きている。朝食を買いに行こうということになり、いつものパン屋さんに向う。



 店員さんとの壁もついに薄れてきたようである。毎朝、いつもの時間、同じ2人が、同じ服で買いに来るのだから、さすがに覚えられているようである。おまけにいつもクレジットカード決済がなぜかスムーズに行かない。そのことまで店員さんはもう折り込み済みのようである。



 バゲットを3本。朝食用でもあり夕食用でもある。恭しくパンを胸に抱いていると「ちょっと散歩しようか」と誘われた。筆者も街を散策するのは好きなので、一緒にウロウロさせてもらうことにした。が、忘れてはならない。我々だけでウロウロすると道に迷う恐れがある。早々にホテルに戻った。


 カフェ・オ・レを作って、バゲットをオリーブオイル&塩で食す。あまりにも美味しくて、手がとまらなかった。



 8時20分頃出発。本日は兵庫県パリ事務所を表敬訪問する。RERでラ・デファンスからオベールまで。「オペラ・ガルニエの女」で方角を確認して、ユニクロとdysonを確認して、食材food(というお店)を確認して、金太郎(というラーメン屋さん)を確認して、現代アート(に見立てた、思い切りひしゃげている街のゴミ箱)を確認して、ようやくワークショップイセにたどり着く。が、今日はそのワークショップイセのほぼ裏側にある兵庫県パリ事務所にまず出かけるのである。


写真①
夕食用のバゲットはこのように棚に突っ込む。

写真②
1/23(火)の朝焼け


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この記事を書いた人

西宮市で演技レッスンをしています愚禿堂“グトクドウ“の中野です。愚禿堂“グトクドウ“は、演劇を体験してみたい方向けにワークショップを開催したり、すでに俳優として活動しておられる方にはマンツーマンでのレッスンをさせていだく演劇教室です。演劇を習い事の一つとして選択していただけるように日々研究をしています。


フランス滞在記142
フランス滞在記142
フランス滞在記143
フランス滞在記144

2024/05/04

フランス滞在記13

 さて、ワークショップイセにはRER(エフユーエフ、もしくはエクユーエクと聞こえる)で行く。我々はラ・デファンスに滞在しているのでラ・デファンス駅から行くことになる。そここらエフユーエフに乗ることになる。ワークショップイセの所在地をグーグルマップで調べてみると、最寄り駅は「アーブルコマルタン」という駅のようだが、そこはメトロの駅。ラ・デファンスからエフユーエフで行くのなら乗り換えなくてはならない。それは煩雑である。


 だからエフユーエフに乗って2駅目、オベール駅で降りる。オベール駅とアーブル・コマルタン駅は近い。つまりオベール駅もワークショップイセの最寄駅と見なすことができるのだ。
オブール駅のすぐ近くにオペラ・ガルニエがある。これが先日見学した「オペラ座」であって、このオペラ座さえ見つかれば、ワークショップ・イセは徒歩10分ほどで到着する。



 考えてみれば当然のことなのだ。本番会場となる場所から遠く遠く離れたところに宿をとる理由はあまりない。かと言ってワークショップ・イセのすぐ近く、パリの観光名所に立ち並ぶ荘厳なホテルに泊まるわけにはいかない。だから、値段と利便性とを練った末に「ラ・デファンスのオテルアダージオ」という選択肢になったわけだ。知らない土地だと距離感がつかめないので、遥か彼方に会場があり、会場の遥か彼方に宿があるような気がするが、利便性と予算の最大公約数で選ばれているのがこの宿泊先。実は会場まではすぐなのである。



 ホテルでパスタを作って食べた後、上記の道程をたどって、ワークショップイセに行った。そこで本日は仕込みとランスルー。仕込み中に照明用の電球が一つ切れてしまった。ワークショップ・イセに合わせて、演出の変更がいくつかあった。洋子ちゃんの部屋でのくだり、筆者の倒れる位置。そして、フラフラする位置。筆者が店員となって登場するシーンは、白布の奥から。その後演出家にチャチャを入れるところもその白幕のあたりから。



 あっという間に17時をまわった。バラシは翌日に仕込みやすいように効率を考えながら行なう。これから毎日仕込みをして毎日バラシをする。毎日がノリ打ちだ。またイセの中にある荷物の移動もいくつか行なった。会場をあとにしたのは18時をまわってから。オベール駅から再びRER(エフユーエフ)に乗り込んでラ・デファンスに戻った。そしてついに「オーシャン」というスーパーに行った。それからホテルに戻り、夕食を作って食べた。



写真①
かつてNavigoを使ったことがある方は、この機械で自身のNavigoにチャージをして再利用が可能である。

写真②
ラ・デファンスのマップ。普仏戦争の時、この場所は「ディフェンス」の要であったから、ラ・デファンスとのこと。

写真③
仕込み中。奥に見えるのが舞台である。今は荷物でごった返している。


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西宮市で演技レッスンをしています愚禿堂“グトクドウ“の中野です。愚禿堂“グトクドウ“は、演劇を体験してみたい方向けにワークショップを開催したり、すでに俳優として活動しておられる方にはマンツーマンでのレッスンをさせていだく演劇教室です。演劇を習い事の一つとして選択していただけるように日々研究をしています。




フランス滞在記132
フランス滞在記132
フランス滞在記133
フランス滞在記134

2024/05/02

オトナのお芝居体験



「オトナのお芝居体験」開催決定致しました!


【日時】
2024年5月19日(日)14時〜16時

【会場】
西宮市甲東園付近
(ご予約の際に詳細をお伝えいたします。)

【内容】
昨年ご好評頂いた「オトナのお芝居体験」が復活!
ヘンな理屈は抜きにして、ナマのセリフを読んでみよう。セリフ⇒ワーク⇒再びセリフ、ビフォーとアフターどれだけ変わるか、普段出せない感情を、ここではいっぱい出していい!初めての方大歓迎!
帰り道、あなたは芝居に目覚めるでしょう。

【ご参加料】
1500円を頂戴いたします🙇

【ご予約締切日】
2024年5月15日(水)いっぱい



ご参加お待ちしております!

(お気軽に公式ラインよりメッセージください。)







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西宮市で演技レッスンをしています愚禿堂“グトクドウ“の中野です。愚禿堂“グトクドウ“は、演劇を体験してみたい方向けにワークショップを開催したり、すでに俳優として活動しておられる方にはマンツーマンでのレッスンをさせていだく演劇教室です。演劇を習い事の一つとして選択していただけるように日々研究をしています。

オトナのお芝居体験2
オトナのお芝居体験2
オトナのお芝居体験3
オトナのお芝居体験4

2024/05/01

フランス滞在記12

 さて、パリに来て、数日間劣等生をやって、さすがに頭の中を整頓しないとよろしくないと痛感したので、スーツケースに忍ばせてきた地球の歩き方を半年ぶりに開いた。



 どうやらパリには「メトロ」と「RER」の2種類の電車が存在するようだ。「電車」という言い方は仏文学者の東浦さんからすると違和感があるらしいのだが、とにかく「列車」は2種類。シャルル・ド・ゴール空港から乗車して全く動かなかったあの列車がRER。アール・イー・アールとでも読みそうなところだが、ここはフランスである。「エール・ウ・エール」と読むらしい。私には「エフ・ユー・エフ」「エク・ユー・エク」のような感じに聞こえる。そういう読み方と、RERという文字列は、初心者にはまず紐づけできない。東浦さんが流暢に「エール・ウ・エール」とおっしゃるのが筆者には「エフユーエフ」と聞こえて、「FUFって何?」という疑問が湧いて、それでも恥ずかしくて聞けなくて、それで会話についていけなかったりしたのだ。



 本番会場であるワークショップ・イセには、エフユーエフでいく。メトロ、ではない。我々が滞在しているラ・デファンスには、エフユーエフとメトロが通っていて、そのうちのエフユーエフで行く。乗るためのチケットには2種類あって、Ticket+という普通の切符とNavigoというICOCAカードにフリーパス機能をつけたようなものがある。



 普通の切符であるTicket+の買い方がややこしくて、券売機が少ない上に長蛇の列になるのが日常茶飯事。本当にこれでオリンピックを開催するの?と思いたくなるが、そこは筆者の心配の方がきっと的外れなのだろう。世界の人々は筆者なんかよりすっと頭が良いのだし器用なのだし勇敢なのだ。



 この2種類のチケットのうち、東浦さんが一昨日用意してくださったのが、Navigoの方。月曜日から日曜日までエフユーエフ(そしてメトロも)乗り放題なのだ。一週間パスのカード。また、放射状に仕上がっているパリ中心部は、同心円が広がるような形で「ゾーン」が存在する。中心点からどれぐらいの距離にあるかでゾーン分けされている。1から5までのゾーンがあるのだが、Navigo一週間パスは、すべてのゾーンが乗り放題。わかりやすいところがいい。


 しかし、「一週間パス」というものを誤解して、例えば土曜日にNavigoを買って使い始めてしまっては、翌日の日曜日いっぱいまでしか使えない。月曜日から日曜日まで使用できるカードなので、そりゃ月曜日から使い始める方が良い。我々がフランス入りしたのは金曜日。その日は遅かったのでNavigoは買えなかったにしても、翌土曜日に購入して使い始めてしまっては、日曜日がすぐにやってきて利用終了となるのだ。だから東浦さんは「月曜日からNavigoを使うように」と念を押していたわけだ。考えてみれば単純な理屈なのだが、筆者は原理を理解できていなかった。


写真①
ラ・デファンス駅にて。赤だからといって御堂筋線ではない。RER。

写真②
Navigo。提示を求められることもあるようで、このように写真を貼ることになっている。



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西宮市で演技レッスンをしています愚禿堂“グトクドウ“の中野です。愚禿堂“グトクドウ“は、演劇を体験してみたい方向けにワークショップを開催したり、すでに俳優として活動しておられる方にはマンツーマンでのレッスンをさせていだく演劇教室です。演劇を習い事の一つとして選択していただけるように日々研究をしています。


フランス滞在記122
フランス滞在記122
フランス滞在記123
フランス滞在記124

2024/04/30

フランス滞在記11

 1月22日(月)

 グループの中にいると、筆者はだいたい一番の劣等生になってしまう。あれよあれよという間に、周りは先に進んでいってしまう。会話にもついていけない。自転車を漕ぐのだって最遅。人が3年ちょっとでほとんどを終えるような学校であっても、5年6年とかかってしまうのだ。周りの人との頭の回転の速さが大きく異なることを痛感する。それも年々ひどくなっているように思う。




 あと数年で演劇生活25周年に達する見込みであって、何も知らない人からは一目置かれたりもするのだが、なんのことはない、演劇が長く続いている理由も全く同じであって、「なかなか出来るようにならないから」「ずっとヘタッピだから」「何をしても人より時間がかかるから」。要するに、ただただ卒業できないだけなのだ。留年を繰り返しているだけであって、何も根性が据わっているからでも情熱があるからでも大きな夢があるからでもないのだ。



 あんまりにもパリの話についていけないので、最新版地球の歩き方を朝から熟読してみた。昨年6月か7月に買ったもの。「よおし、読破してやるぜ!」と意気込んだのはよかったが、巻頭特集「パリの最旬トピックス♡」を読み始めてすぐに挫折した。掲載内容があまりにコッテリというかあまりにバタ臭いというか、とにかく興味を持てないものばかりであったので、せっかくの最新版地球の歩き方は買ってすぐにクローゼットの中にしまった。筆者のお得意「なかったことにする」を発動させた。恥ずかしながらそのクローゼットの中には、やはり挫折した「フランス語入門」系の参考書が数冊、そしてわざわざ取り寄せた「瞬間英作文海外旅行編」なるものが1冊、同じように「なかったこと」にされているのであった。



写真①
おなじみのベランダから。22日の朝。

写真②
大阪壮行公演のひとコマ。右上にはフランス語字幕が見えよう。これをワークショップイセで上演するのだが・・・



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